図で理解する

電気主任技術者

均等拡散面とみなせる円板光源の諸量計算

2021年8月27日

問題

 均等拡散面とみなせる円板光源がある。円板光源の発光面は平面で、片面のみが発光する。また、円板光源の厚さは無視できる。この円板光源の発光面の中心 における法線方向の光度を \(I_0\) [ cd ] とする。法線となす角 \(θ\) の方向の光度 \(I_θ\) [ cd ] は \( \fbox {  (1)  } \) で与えられ、その配光曲線は \( \fbox {  (2)  } \) のようになる。また、円板光源の 全光束 \(F\) [ lm ] は \( \fbox {  (3)  } \) で与えられる。ただし、円周率は \(π\) とする。

 次に、図に示すように、半径 \(r\) [ m ] のこの円板光源を部屋の天井面に取り付け、部屋の照明を行った。図において、床面上の A 点から円板光源の中心を見たときの輝度 \(L_θ\) [ cd/m² ] は \( \fbox {  (4)  } \) となり、A 点における水平面照度 \(E_{θh}\) [ lx ] は \( \fbox {  (5)  } \) で与えられる。ただし、 A 点から円板光源の中心までの距離は \(d\) [ m ] であり、\(d\gg r\) とする。また、この部屋にはこの円板光源以外に光源はなく、天井、 床、壁など、周囲からの反射光や入射光の影響はないものとする。

解答

(1) 法線方向の光度 \(I_0\)

 輝度 \(L_θ\) は、法線となす角 \(θ\) 、観測方向の光度を \(I_θ\) 、光源の面積を \(S\) とすると、

$$ L_θ=\frac{I_θ}{S\cosθ} $$

で表されます。均等拡散面ではどの方向から見ても輝度が等しくなるので、法線方向の輝度と比較すると \(θ\) 方向の光度 \(I_θ\) は、

\begin{eqnarray}
L_0 &=& L_θ \\[7px]
\frac{I_0}{S}&=&\frac{I_θ}{S\cosθ} \\[7px]
I_0&=&\frac{I_θ}{\cosθ} \\[7px]
I_θ&=&I_0\cosθ \\[7px]
\end{eqnarray}

と求めることができます。

(2)円板光源の配光曲線

 \(I_θ=I_0\cosθ\) を配光曲線として図示すると、以下のようになります。

(3)全光束 \(F\)

 方向によって光度が変化する場合、積分によって全光束を求めます。

 微小立体角 \(dω\) における微小光束を \(dF\) とします。微小立体角 \(dω\) は、図の台形の面積に相当します。ここで、\(dθ\) が限りなく0に近い場合、台形の上底と下底は等しいと見なすことができます。よって、灰色の面積は長方形として計算できるので、半径 \(r=1\) に注意すると、

$$ dω=2π\sinθdθ $$

となります。よって、全光束 \(F\) は光束 \(I_θ\) との関係式 \( I_θ=\frac{dF}{dω}\) を用いて、

\begin{eqnarray}
F=\int dF = \int I_θdω &=& \int_0^{\frac{π}{2}} I_0cosθ×2π\sinθdθ \\[7px]
&=& πI_0\int_0^{\frac{π}{2}} 2\sinθ\cosθdθ \\[7px]
&=& πI_0\int_0^{\frac{π}{2}} \sin2θdθ \\[7px]
&=& πI_0 \left[ -\frac{1}{2}\cos2θ \right]_0^{\frac{π}{2}} \\[7px]
&=& πI_0 \left\{ \frac{1}{2}- \left(- \frac{1}{2} \right) \right\} \\[7px]
&=& πI_0 \\[7px]
\end{eqnarray}

と計算できます。

(4)点 A から円板光源の中心を見たときの輝度 \(L_θ\)

 法線となす角 \(θ\) の角度から見た円板光源の輝度 \(L_θ\) は、光度 \(I_θ=I_0\cosθ\) 、光源面積 \( S=πr^2\) を用いると、

\begin{eqnarray}
L_θ &=& \frac{I_θ}{S\cosθ} \\[7px]
&=& \frac{I_0\cosθ}{πr^2\cosθ} \\[7px]
&=& \frac{I_0}{πr^2} \\[7px]
\end{eqnarray}

となります。

(5)点 A における水平面照度 \(E_{θh}\)

 点 A における照度 \(E_θ\) は、逆二乗の法則より、

$$ E_θ=\frac{I_θ}{d^2} $$

よって、水平面照度 \(E_{θh}\) は、

\begin{eqnarray}
E_{θh} &=& E_θ\cosθ \\[7px]
&=& \frac{I_θ}{d^2}\cosθ \\[7px]
&=& \frac{I_0\cos^2θ}{d^2} \\[7px]
\end{eqnarray}